『暗殺の森 デジタル・リマスター版』

THE MEIGAZA Vol.24

孤独な暗殺者の愛と挫折を美しい映像で描いた名作が、40年以上の時を経てデジタル・リマスター版で登場。
同時上映は『ラストエンペラー』。第二次世界大戦前後を舞台とした鬼才ベルトルッチ監督の2大名作の豪華ラインナップです！

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1938年、第二次世界大戦前夜のファシスト党組員マルチェロの葛藤を描いた『暗殺の森』。哲学講師をしながら中産階級の凡庸な妻との結婚をした彼は、幼少期に性的悪戯された男を殺してしまったというトラウマを抱えている。ある日、フランスに暮らす恩師であり反ファシズム運動の支柱でもあるクアドリ教授の暗殺を党から命じられ、新婚旅行を装ってフランスへと出かける。しかし、その歪んだ関係はマルチェロと教授の妻を結びつけ、性と政治と父(師)と子との複雑に絡まりあった葛藤とともに、果てしない孤独な運命へと引きずり込んでいく。イタリアの巨匠・ベルナルド・ベルトルッチと撮影監督ヴィットリオ・ストラーロの名コンビが生んだ、フィルムの力を最大限に引き出した映像美と、多くの映画ファンを虜にした流麗なカメラワーク。 ひとときも目を離せないほどに繊細に作り込まれた光は、女優たちを妖しく輝かせ、夢と現実を一体にするような恍惚をもたらすほどの美しさ。

同時上映する『ラストエンペラー』もまた、2歳にして清朝第12代の最後の皇帝に即位した愛新覚羅溥儀を描き、歴史の大きな波を描きながら最高の芸術的完成度に達して、映画史に刻まれた名作です。夢のようなこの２本がGWに早稲田松竹にやってきます。必見！