ジモアマガジン[2011春号 e-Book]
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たくちゃん:まずは映画完成おつかれさまでした!初監督ということですけど、手ごたえはいかがでしたか? まえけん:初めてで大変だったけど、素敵な俳優さんに出ていただいて、自分のイメージを作品にできるなんてすごく楽しい経験をさせてもらったよ。ずっと興奮状態だったし、この歳になっていい楽しみを知っちゃったって感じ。たくちゃん:平山さんもまさか前田さんからオファーが来るなんて思わなかったんじゃないですか?平山:まったくなかったですね(笑)。でも以前に仕事でご一緒した時から、いろいろな才能がある方だと思っていたんで、今回のお話もぜひ!と。そういえばその時、僕の忘れ物をわざわざメイクルームまで届けてくれたんですよね。まえけん:そうだったね!その時から好青年でかっこいい俳優さんだなって印象だった。撮影中もうまく話し合いながら作品作りを進められたよね。たくちゃん:なるほど。今回の映画は人には言えない心の悩みを持つ男を3つの短編で描いていますが、平山さん主演の「パンジー」はマザコン青年の話ですよね。演じてみてどう感じました?平山:どの話も意表をついていて、ほんとはこう思ってんじゃないの?っていう人間の心理をうまく描いてるなーっていうのがまず感じたことですね。僕が演じたのは母親への強い思いを持っている役。男なら誰でも少しは気持ちが分かりますよね。母親役の麻生祐未さんがキレイすぎたので自分の母親と重ねるのは難しかったですけど(笑)。まえけん:たくちゃん、そういやマザコンだもんな(笑)。たくちゃん:そうですね(笑)。僕の周りにも多いんですけど、マザコンぽいうつむき加減とかリアリティありましたよ。まえけん:僕らもだけど、よく「なにかやってやろう!」って余計な表情や芝居をする若い俳優さんも多いんだけど、平山くんは、あえてなにもしなくてもそこに存在できる俳優さんだと思っていて。ワンカットで長回しするシーンがあって、ほんとはカット割りするアイデアもあったけど、演技がいいからその場で判断して。平山:いや、ほんといい経験でした。前田さんの監督としての見極めもすごく早くて。テンポもいいし、本当に初めてなのかなって思うくらいでした。たくちゃん:前田さんも今まで役者としていくつも出演してますけど、その時も現場でいろいろ勉強してたんですか?まえけん:そうだね。どうせ現場にいるならなんでも吸収したほうがいいから。あれこれスタッフに聞いているうちに「映画撮りたいんですか?」って聞かれて「あれ、おれやっぱ撮りたいのかな?」って気持ちが高まったり…。たくちゃん:どの作品も自分の隠したいところを覗かれているような感覚があって心に刺さるんですけど、それもテレビじゃ味わえない映画ならではの感覚。それぞれ30分ほどの話なのにすごく凝縮されていて…。平山:伝えることがとても明確ですよね。どこか体が覚えているようなことをグサっと突いてくるので。たくちゃん:ほんとラーメンでいうと濃厚系があったり、あっさり系があったり…。いいとこどりですよね~。まえけん:それどっちだよっ(笑)たくちゃん:すみません……えっと、濃厚ですね。ちょっと変に自分の色を出そうと。さっき言ってた余計なことやっちゃいました(笑)。1971年6月14日生まれ/東京都出身。ものまねタレント、お笑い芸人、俳優、振付師、映画監督。19才の時にNYに渡り、4年間ダンスや歌などエンターテインメントを学ぶ。帰国後、芸能活動をスタート。ゲイの視点から数々の本を著作。自身の処女小説の映画化にあたり、初監督に挑戦。☆ブログhttp://yaplog.jp/maeken/前田健(愛称:まえけん)ロケ地:82 高田馬場 CLOVERSText: Toshifumi YokotaPhoto: Satoshi Hishida07馬場在住のものまね芸人HEY!たくちゃんが地元を紹介!先輩であり、このたび自身の処女小説「それでも花は咲いていく」を映画化した前田健さんと、主演を務めた俳優の平山浩行さんを招いて映画の見所を徹底解剖!馬場にOPENしたばかりのPUB「82高田馬場CLOVERS」でお酒を交えて語っていただきました!第四場ババくる!?ジモア宣伝隊長HEY!たくちゃんの映画「それでも花は咲いていく」の完成を迎えて

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