高田馬場・早稲田・目白の情報が満載。地域密着情報サイト【ジモア】
HOME > ジモア新聞 > アート・カルチャー > 早稲田散歩vol.7 【読書の秋、小説の舞台巡り】

早稲田散歩vol.7 【読書の秋、小説の舞台巡り】

早稲田散歩700_327

みなさんこんにちは。朝晩は冷え込むようになり、ぐっと秋らしくなってきましたね。大学は11月3,4日に行われる早稲田祭に向けて盛り上がっています!

今回は"読書の秋、小説の舞台巡り"ということで、早稲田大学(と思われる)描写がある作品の、"聖地巡礼"をしてみたいと思います。早稲田大学とりわけ文学部から数多くの作家が誕生し、活躍なさっています。その関係か戸山キャンパス(通称文キャン)が舞台となることが多いようです。

はじめはやはりこの作品、村上春樹「ノルウェイの森」!村上春樹さんは第一文学部出身で、作品内に登場する風景は早稲田大学周辺を連想させるものばかり。2010年に映画化された際には、実際に早稲田大学がロケ地として利用されました。

(参考:早稲田ウィークリー特集 https://www.waseda.jp/inst/weekly/feature/2016/04/01/2314/)

「ノルウェイの森」下巻 村上春樹 講談社 2004(平成16)年9月15日

<P44 第七章より引用>

"翌日の木曜日の午前中には体育の授業があり、僕は五十メートル・プールを何度か往復した。激しい運動をしたせいで気分もいくらかさっぱりしたし、食欲も出てきた。僕は定食屋でたっぷりと量のある昼食を食べてから、調べものをするために文学部の図書室に向かって歩いているところで小林緑とばったり出会った。彼女は眼鏡をかけた小柄な女の子と一緒にいたが、僕の姿を見ると一人で僕の方にやってきた。"

プール入り口

小説の動きとは異なりますが、プールを出て右手に伸びる道を進むと左手に図書館があります。

c36822047a34f5f5e942b56975c63a287_33145218_181029_0015

c36822047a34f5f5e942b56975c63a287_33145218_181029_0017

 次は同じく第一文学部出身の北村薫さんのデビュー作、「空飛ぶ馬」をご紹介します。"円紫シリーズ"の第一作で、ミステリー要素と成長小説が合わさった作品です。戸山キャンパスは2010-2013年の間建て替え工事を行ったため校舎は違いますが、門から続くスロープは今も昔も変わりません。

「空飛ぶ馬」 北村薫 東京創元社 1989(平成1)年3月15日

<P9より引用>

"裏切られるというのはまことに嫌なものである。

文学部の長いスロープを校舎の方に登りながら、何となく不吉な予感がした。近来になく十二分の余裕を持って第一時間目の授業に向かっていることへの違和感──とは我ながら凄まじい──が、そう感じさせたのかもしれない。だから、天候のせいで寒々とした中庭を抜け事務室の前の掲示板を見た時、やっぱりと思った。

──休講。"

戸山キャンパススロープ  戸山中庭2

戸山中庭3  休講掲示板

 

 次に挙げるのは、小説ではなくエッセイです。「桐島、部活やめるってよ」や「何者」など、学生の姿を鮮やかに描いた小説で受賞歴のある朝井リョウさんは、文化構想学部出身。「チア男子!!」も早稲田が舞台ではありますが、エッセイで綴られる学生生活は本当に面白いです!電車で読むときは笑い声を出さないように。特に現役の学生さんにオススメです。

「学生時代にやらなくてもいい20のこと」朝井リョウ 文藝春秋 2012(平成24)年6月25日

P192- 「知りもしないで書いた就活エッセイを添削する」

<P195より引用>

"心臓を掻きむしるような焦りを感じた僕は、冒頭で迷走していた友人を無理やり引き連れ、大学にある*キャリアセンターというところに行ってみた。いわゆる就職課だ。まず場所がわからずウロウロしたがなんとか辿りつく。しかし、辿りついたところで、今度はオロオロとする。入口付近にずらりと並ぶ資料や、室内からねっとりと溢れ出している*空気感に負けていたのだ。息苦しくなる。

就活の一歩を踏み出すための場所に、足を踏み出すことができない。自分なこんな場所に入ってもいいのか、という思いが先走りする。この思いはなんなのだろうか。

*キャリアセンター 通称キャリセン。就活生がヘビロテユーザーと反キャリセン派に分かれるというのは元就活生にとっては常識であろう。ちなみに私はキャリセンの人にESを見せるなんて裸を見られるより恥ずかしい派。

*空気感 【わかりやすく言うと】そんなに仲がいいわけではなかったクラスの同窓会に行くときの空気感。"

キャリアセンター

 

就活といえば、第一文学部卒の三浦しをんさんデビュー作「格闘する者に○」も、ご自身の就職活動を題材に執筆された作品です。三浦しをんさんの作品は沢山読んできましたが、この作品は今回初めて読みました。選考の様子がリアリティに溢れています…

「格闘する者に○」三浦しをん  新潮社 2005(平成17)年3月1日

<P58より引用>

"私たちは相も変わらず学食でダラダラと過ごした。まわりはすでに何十社と接触しているというのに、このメンバーでは「具体的に接触したのは一社だけ」の私が一番就職活動している。という根拠のない余裕ぶりはなんなのか。ポカポカと暖かい春の日差しに晒されながら、学食の「テラス」(という大学側の命名は浸透せず、そこを「雨ざらし」と学生は呼んでいた)で私たちはくつろぐ。"

カフェテラス

最後は「ランチのアッコちゃん」などで知られる柚木麻子さんの作品です。タイトルがズバリ早稲田(早稲女)!。柚木さんご自身は立教大学出身。早稲田の女子学生と他大の女子学生の違いが如実に表されていて、興味深かったです。

「早稲女、女、男」柚木麻子 祥伝社 2012(平成24)年7月30日

<P59より引用>

"よく晴れた日で、大隈庭園の芝生には授業の合間の学生たちがくつろいでいる。じゃれあうカップルや、コーヒーを啜りながら教科書を読んでいる女子学生が目に入り、なんだかアメリカの大学みたいだ。ここは香夏子やサークルの皆が寄り付かない場所なので、秘密のデートにぴったりなのだ。"

 

大隈庭園1  大隈庭園2

 いかがでしたでしょうか。気になった作品があればぜひ読んでみて、そして実際に足を運んでみてください。

早稲田が舞台の作品はたくさんありますので、探してみるのも楽しいですね。

 

 

DATA

高田馬場・早稲田・目白エリアの地域情報サイト「ジモア(JIMORE)」は、地元の居酒屋やレストランのグルメ情報やビューティー、スクール、病院、ニュース、イベントなどの生活情報をご紹介。新宿区・豊島区を中心に地域コミュニティの活性化を目指しています。

TOP

グルメ

美容&健康

スクール&カルチャー

住まい&暮らし

アミューズメント

ショッピング

病院&薬局

公共施設

地域

© 2009-2018 COCOLONE, inc. All Rights Reserved.