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クリニックガイド2015

For Wonderful Life
人生をもっと素敵に

《特別インタビュー》
タレント :麻木久仁子さん

いつどんな病気になるかわからない。
検診による早期発見を心がけ、ていねいな暮らしを

脳梗塞に続き、乳がんを患った麻木久仁子さん。自身には縁遠いと感じていた種類の病気に、病気のリスクはゼロにならないと悟り、早期発見・早期治療の大切さを痛感したそう。母一人子一人の生活から、母を呼び寄せて女3人の生活に変えた麻木さんは、いま家族の絆を見つめ直した生活をしているという。

 2つの病気を経て、得たことや感じたこと、そして、変化していった人生観をお伺いしました。

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ある日感じた痺れと違和感。診断をうけるまでの不安な日々

─ 2010年暮れに脳梗塞を患ったそうですが、どのような状況でどんなお気持ちでしたか?

 1日に何度か、20〜30秒くらい右腕や右足がしびれる症状がでました。正座してしびれる感覚より強い感じです。身体の片側のみの症状だったので、脳の病気だと思い、すぐに大学病院に検査の予約をしました。検査日まで、4〜5日あったのですが、脳が破裂しないかとすごく不安でした。あるクイズ番組の収録中に症状が出てしまい解答をボードに書けず焦りましたが、解答時間ギリギリに症状が収まって事なきを得たりしましたね。

 診察の日に症状を伝えると、その場でMRIを撮りました。診断結果は軽い脳梗塞。当時48歳でしたので、60代からなりやすいと言われる病名に大変驚きました。軽度だったので痺れを抑える薬を飲むことにより、症状は収まりました。血液をサラサラにするバイアスピリンは今でも飲み続けています。

原因を調べるために、沢山の検査をしたのですが、どこも悪いところがなかったんです。医師からは、おそらくストレスから自律神経が弱まり血栓が詰まったのではと言われました。脳梗塞は再発しやすい病気。再発予防策を尋ねたら、水をよく飲んで心おだやかにして暮らすのがよいと聞き、難しいことですが心がけています。

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念のための検査で名医と偶然の再会。乳がんの早期発見のきっかけに

─ その後、乳がんも患ったそうですね。

脳梗塞から2年も経っていない2012年の夏でした。私、胸が小さいので、乳がんにはならないと勝手に思い込んでいました。後から主治医の先生に、胸の大きさと乳がんのリスクは関係ないと言われたんですけどね(笑)。もし婦人系でがんになるとしたら、帝王切開を経験しているし、生理も重いので、子宮がんだと思っていました。脳梗塞になる前の人間ドックでも、乳がん検診のオプションをつけないくらい安心しきっていて…。でも脳梗塞を経験して、何があるかわからないから、念のため調べておこうと思ったんです。

人間ドックを受けた大学病院に指定されたクリニックで乳がん検診をしたところ、診察で先生が「お久しぶりですね」と言うんです。心あたりがなく聞いてみたら、3年前に「たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学」という番組内でご一緒した平松秀子先生でした。その5年前に番組でマンモグラフィーを撮って平松先生に診断してもらったことがあったんです。

 それで、番組内で撮影した当時の画像を先生のクリニックで保管しておいてくれたおかげで、今回の画像と見比べながら、右と左の両方にわずかだけどがんの疑いがあることがわかり、国立がん研究センターに紹介状を書いてくださいました。がん研究センターでは、左右とも、ステージゼロの初期のがんと診断を受けました。

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娘が心の支えに。母の病気から、トータルでの予防の大事さを痛感

─がんとの診断に、どのような心境になりましたか?

 当時、娘は受験生でした。重篤ではないとはいえ、万が一のことがあったときは、娘はどうなるのかと、とても心配になりました。母娘二人暮らしの家には、私のモノが溢れかえっていたので、半分くらい断捨離しましたね。

 娘には軽いがんなので心配しなくてよいことと、私の病気で学業に影響がでたら申し訳ないと伝えました。がんと告げたときは、びっくりして泣いていました。娘はそれまでは勉強をあまりしない子だったのですが、一変して猛勉強して大学に合格しました。短い期間にすごくしっかりした気がします。後から「ママを喜ばせようと思った」とほのめかしていました。いまも娘の存在が支えになっています。

 私の乳がんの翌年に、母が心臓の病になったことも大きな出来事でした。母の病気でわかったことは、他に病気があると手術や治療ができなかったり、病気と戦えなかったりするんです。例えば歯周病があると、それを治してからでないと、手術や治療による免疫低下で、違う病気の併発するリスクが高まるそうです。幸い母は他の病気がなく、手術をすることが出来ました。トータルでいろんな病気を予防していく必要があることを学びました。

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 ─ 乳がんの手術はどうでしたか?

 手術は国立がん研究センター乳腺外科の先生にお世話になりました。手術前に、術後の乳房のカタチについては、命が大事だから気にしないと伝えたり、やはり最小限の傷跡にしたいと話したり。先生に、前回と違うことを言ってしまってすみませんと謝ったところ、「患者さんの気持ちが変わることは当たり前。医者の説明によって患者さんの発言が影響をうけることを意識して、医師は患者さんの本当の意見を見極めるべきだと思っています」と言ってくださって。「患者の意志を尊重する」とよく言われますが、その難しさを実感して、プロフェッショナルな姿勢に感動しました。

 今は乳房の温存技術が進んでいるので、小さな傷跡で手術をしてくださり、無事手術が終了しました。3ヶ月放射線治療をしたのち、今はホルモン治療を続けています。

病を経て、家族の絆が深まる。何でもない日常を大切にしながら生きること

─2つの病気を経験して、考え方がどのように変わりましたか?

 身軽でいようと思いましたね。モノもそうなのですが、人間関係もすっきりさせました。

 忘れられないのが、1年後にがんで亡くなったプロデューサーと食事をしたときの会話。「いま自分は病中で、あと何回食事ができるかわからない。大事なのは、誰とどんな食事をしたかだと思うんだ」と。それを思い出し、煩わしい付き合いを極力やめて、大事な人たちと楽しく会話しながら食事をしっかりとるようになりました。いつどうなるかわからないと実感したことで、去年母を自宅に呼んで、娘と女3人で暮らすことにしました。私の弟や妹も含めて、何度か同居を誘っていたのですが、ずっと断られていて…。母からOKがでたのも、親子ともに病気を経たという、タイミングなんでしょうね。

 食事内容も身体にいいモノを心がけながら、1つ1つの食事を味わうように変えました。魚でも、今までは切り身を買ってきていたのですが、母と一緒に台所に立ち、鯵などを捌くようになりました。料理をじっくり作り、楽しく会話して、ゆっくり湯船に浸かる…。日常の何でもないことをしっかり積み重ね、今日も1日楽しかったねっ!と終わるようにしています。病気を通して、娘や母との絆が深まったと思います。

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─それでは最後に、読者の方へ麻木さんからメッセージをいただけますか。

 ご家庭の女性の方は、夫や子どもの健康に気を遣う反面、自分のことを後回しにしがち。早期発見をしていれば、乳がんなどのがんは完治する確率が大変高くなっています。また、人はどんな病気になるかわかりません。そして他の小さな病気が手術の妨げになったりします。日頃から身体全体の検診やケアが大切ですよね。

 家族のためにも、自治体から無料検診の通知が来る年齢になったら、検診に行くことを強くお勧めします。自治体の乳がん検診の受診率は2〜3割らしいんです。ご家庭で旦那さまは奥さまに人間ドックに送り出したり、一緒に行くよう誘いあったりして欲しいですね。

 <Profile>
麻木久仁子(あさぎ・くにこ)

1962年11月12日 東京都生まれ
学習院大学法学部中退

テレビ、ラジオ番組で司会者、コメンテーターとして活躍する他、知性派タレントとして各クイズ番組を中心にバラエティ番組への出演機会も多い。読者家とも知られ、おすすめ本を紹介するサイト「HONZ(http://honz.jp/)」や産経新聞では書評を担当するなど、その活動は多岐に渡っている。また、2010年暮れに脳梗塞を発症。さらに2012年10・11月には両胸に発症した初期の乳がんの手術を経験。これらの経験から講演会や情報番組で、検診の大切さや経験したことを伝えている。

◆オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/kuniko-asagi/
◆twitter
@kunikoasagi 

(Photo:菱田諭士 Writer:福井万里)

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