ものまね芸人HEY!たくちゃんが、高田馬場で対談! 今回のゲストは、高田馬場在住56年、ザ・ドリフターズや雷様のキャラクターでもお馴染みの高木ブーさん。ハワイアンネームの由来やウクレレライブ、ドリフターズ秘話など、86歳でライブ活動を続けるパワフルな高木さんの魅力にたくちゃんが迫りました!
西早稲田駅から徒歩5分、北欧風インテリアのおしゃれなカフェ「a n d t s u b a m e」にて。たくちゃんは、高木さんの自伝『第5の男』を持参して、質問攻めにする態勢で二人の対談がスタート!
たくちゃん:高木さんは高田馬場に長くお住まいですよね?
高木:もう56年住んでます。うちの奥さんの実家がこの辺の大地主でね、テレビの仕事が増えたこともあって、柏から引っ越して来たんです。
たくちゃん:僕は13年ですが、いい街ですよね。
高木:昔は、いかりや長介さんや志村も住んでたよ。
たくちゃん:凄いですね!僕もお笑い芸人でして、アゴものまねという芸なんですけど、見ていただいていいですか?(松山千春さんの似顔絵を付けて)「松山千春です、今日はドリフターズの高木ブーさんが来ております。楽屋で俺の曲を一生懸命歌ってくれたんですよ、有難いな~」
高木:ははは、すごいね~。よく似るもんだね!
たくちゃん:僕、松山千春さんのコンサートに20年通ってるので、いつも高木さんが花を贈っているの知ってます。
高木:千春さんとは20年以上の交流で、毎年ライブには必ず行ってるよ。ある時、楽屋へ挨拶に行って、僕のライブで千春さんの『恋』をカバーするって話をしたの。そしたら千春さんがコンサート中に「今日は高木ブーさんが来ていて、ブーさんがライブで『恋』を歌ってくれると言うので、俺が本物の『恋』を聞かせます」って、歌ってくれた時は震えたね。
たくちゃん:わー、僕もそれ会場で聴いてました!
たくちゃん:NHK教育『趣味悠々』で、ウクレレ教えてましたよね? 当時、僕もやってみたいと思ったんですよ。
高木:ウクレレは比較的簡単だから誰でも弾けるようになるよ。
たくちゃん:弾き始めたきっかけって何ですか?
高木:15歳の時、兄貴が買ってくれたウクレレを見よう見真似で弾いたのがきっかけ。高校の同級生に上手な奴がいて、学校帰りに彼の家で一緒に練習するようになってさ。彼は高校卒業後にプロになったよ。
たくちゃん:へー、音楽のできる人って尊敬します。高木さんはハワイの凄い人から名前を貰ったって本当ですか?
高木:ああ、ハワイアンネームね。カメハメハ大王の直系の子孫でハワイ大学教授の人間国宝の方から、ハワイ文化に貢献した日本人として「ホアコクア」というハワイアンネームを頂きました。ハワイ語で「友達を助け支えになる。聖霊を分け与える」という意味なんだって
たくちゃん:凄いですね!今もライブ活動してますよね?
高木:先日、小豆島の「島フェス」でコラボしてきたばかり。ハワイアンってフェスの中では珍しいから逆に目立っちゃうよね(笑)。
たくちゃん:ハワイでのライブ出演もありますよね?
高木:昨年、サザンオールスターズの関口和之くん、野村義男くん、MONGOL800のキヨサクくんらと「1933ウクレレ・オールスターズ」というバンドを組んでハワイでライブをやらせてもらったし、今年2月にブルーノートハワイで日本人最高齢出演の記録を塗替えちゃった。86歳だからさ(笑)。
たくちゃん:自宅にウクレレとギターが100本以上あるって本当ですか?
高木:それくらいあるね。今日持ってきたのは、野村義男くんが手作りしてくれた世界に2台しかないウクレレで、ボディが薄いから通称「ウスレレ」(笑)。
たくちゃん:今後、どんな音楽活動をしていく予定ですか?
高木:正直、年齢的にどこまでやれるか…。いい加減にはやりたくないから、練習は毎日欠かさずやってるよ。
たくちゃん:中央大学を卒業して、東京ガスに就職が決まっていたのに、ミュージシャンの道に進んだんですね。
高木:好きな事やるって決めてたからさ。
たくちゃん:ドリフの『8時だヨ!全員集合』は、毎週木曜の会議やリハーサルが凄かったと伝説になってますよね?
高木:もう、会議室はタバコの煙で真っ白で、とにかく会議が長くて午後3時から夜12時までみっちりで。ギリギリで美術セットの発注をして。月から水曜は地方営業で、木・金・土曜はすべて全員集合のために使っていたね。
たくちゃん:『8時だヨ!全員集合』のリハは、少しの段取りミスでも大事故になる可能性があるから、もの凄い緊張感だったそうですね。
高木:そりゃすごかったよ。当時、小学生だったうちの娘と長さんの娘が現場見学に来てたけど、子供ながらにピリピリした空気を感じて怖かったみたいで、キャンディーズの楽屋に隠れていたなんて事があったね。
たくちゃん:いかりや長介さんは、高木さんにだけ愚痴をこぼしていたそうですね。
高木:年齢的なもんで、僕は長さんの2歳下だから話しやすかったのかな。仲本と加藤は10歳下、志村は20歳近く下だもん。仕事後に二人で飲みに行けば、自然と内輪の愚痴になっちゃうの。僕が「ああ、そうだね」って相槌打って同調するから言い易かったんじゃないかな(笑)。
たくちゃん:僕、『ドリフ大爆笑』の雷様のコントが好きでした。
高木:『8時だヨ!全員集合』が終了して、加藤と志村だけが新番組に残って、他の3人は何もなくなったのよ。「3人じゃどうしようもねえな、どうする?」って相談した結果、苦肉の策で生まれたのが雷様コントなわけ。
たくちゃん:それが後々、伝説のキャラクターになるわけですね。今後の僕の芸能にもアドバイス貰えませんか? 芸人だけじゃ生活できないからラーメン屋をやりだして、今では生活の9割がラーメン屋なんです(笑)。
高木:僕も以前は麻布十番でBARをやってたよ。その頃は店で毎日歌ってたから、めちゃくちゃ歌上手かったもん。たくちゃんもウクレレやればいいのに。
たくちゃん:いやー、楽器自信ないですねぇ。
高木:ウクレレ界はお笑いの人少ないから入る余地あるよ。お面を被って、ものまねしながら歌うとかどうかな?
たくちゃん:それ、いただきます(笑)
たくちゃん:地元の先輩として高田馬場の魅力を教えてください。
高木:昔は近所の通りに「高木ブー通り」と異名が付いたり、学生にピンポンダッシュや表札持ってかれたり、大変なこともあったけどね(笑)。家族ぐるみの付き合いの店はいっぱいあるよ。
たくちゃん:特に行きつけの店はどこですか?
高木:「つけ麵高木や」のオーナーは元ドリフの付き人だったんだよ。店名は僕の名前が由来で…。辛い麺を出してるから「蒙古タンメン中本」に対抗して、「むこうが中本なら、うちは高木だ」って勝手に命名されちゃった(笑)。
たくちゃん:へぇ~、そんな由縁があったんですね!
高木:あと、焼肉の「大昌苑」はよく行くね。昔は『8時だヨ全員集合』の収録後にみんなでご飯食べてたよね。野球選手やプロレスラーとか有名人もいっぱい来る店だよ。
たくちゃん:最近は、昔ながらの名店が閉店してますよね。
高木:そば屋の「三朝庵」は女将さんと仲良しだったのに、閉店しちゃって残念だよね。最近は地元歩いていると、SNSで僕の目撃証言が飛び交ってるらしい(笑)。
たくちゃん:そういえば、高木さんインスタやってますよね。
高木:ウクレレ関係が中心でね。サザンオールスターズの関口くんの写真を上げると、ファンが見てくれてて、インスタ経由でサザンの情報収集してるらしいよ(笑)。
たくちゃん:最後に地元の人へメッセージをお願いします。
高木:10月30日に高田馬場の「四谷天窓」で、ライブをやります。楽しい企画を準備してるので、ぜひお越しください。
テレビのイメージ通り、穏やかな人柄の高木ブーさん。ドリフターズのコントで一世風靡し、その後の音楽活動でもウクレレ界の第一人者に。レジェンドの豊富な経験談に笑いと驚きの連続のインタビューでした。そして、芸能界の大先輩の言葉に、真剣に耳を傾けるたくちゃんの姿も印象的でした。ライブ活動をはじめ生涯現役で活躍する高木ブーさん、これからも私たちを楽しませてくれそうです。
Text: 櫻井実由莉
Photo: 石森 亨
ロケ地:and tsubame
ものまね芸人HEY!たくちゃんが、高田馬場・目白で対談! 今回のゲストは、仮面ライダーシリーズでお馴染みの俳優 松島庄汰さん。舞台がきっかけで始めた筋トレや新作仮面ライダー制作秘話、俳優論など、テレビ画面からは知りえない松島さんの素の魅力にたくちゃんが迫ります!
目白駅から徒歩3分、目白通り沿いのパーソナルトレーニングスタジオ「渋谷スポーツ」にて。たくちゃんはミルキー味、松島さんは抹茶味のプロテインドリンクを手に、ジャンルの異なる芸人×俳優の対談がスタート!
たくちゃん:松島くんは以前、目白に住んでたんだって?
松島:はい、5年前くらいに。目白庭園が好きで、仕事で疲れた時にボーと風景を眺めて癒されてました。
たくちゃん:すごい、自分を浄化する方法を知っているのはいいよね。ところでスタイルいいけど、ジム通ってる?
松島:通ったことがなくて……、自宅で筋トレしてます。
たくちゃん:独りでやるのは、相当な精神力が要るよね。
松島:4月に公演した舞台が稽古前にめちゃくちゃ筋トレするんです。僕を含め4人の死刑囚役が、舞台で上半身裸になるシーンがあって、全員が腹筋バキバキなんですよ!
たくちゃん:あはは!(爆笑)。死刑囚は太ってブヨブヨか、ガリガリに痩せてるかどっちかであって欲しいわ。松島くんは学生時代にスポーツしてた?
松島:高校でハンドボール部、水泳は6年以上やってました。
たくちゃん:確かに「いいカラダしてるなぁ」って思った。
松島:セーターが似合わないのが難点ですけどね……。
たくちゃん:それは仕方ない。でも水球やってた吉川晃司さんは、ドラマ「下町ロケット」のスーツ姿がカッコ良い!ってバズってるよ。
松島:そっか。もっと、鍛えていこ!
たくちゃん:食事は何が好きなの?
松島:ハンバーグが好きですね。自炊はしてないですけど……。
たくちゃん:あ~、ハンバーグはジムとしては避けて欲しい料理かも。むしろヒレ肉やサーロインのような油分の少ないお肉がお勧めだね。
松島:そうなんですね。30代以降はお腹に脂肪が付きやすいっていうから、贅肉を付けず、身体を大きくしたいんですけど。
たくちゃん:となると僕も通っているけど、パーソナルトレーニングだね。ハリウッド俳優みたいにムキムキになって世界を狙う?
松島:いやぁ~、あんまり大きくなっちゃうと国内の仕事が限定されそうで怖いです。
たくちゃん:「仮面ライダードライブ」に出演して、やっぱり主婦層にモテモテだった?
松島:いえ全然です。僕はカッコいいキャラじゃなかったから。オーディションに合格して敵の幹部役をいただいた時には、「クールな悪役だから女性ファンが付きますよ」って言われたのに、イベントに出るたび笑いしか起きないんですよ。
たくちゃん:えっ、それはどうして?
松島:最初はクールキャラだったのが、どんどんお笑いに傾き、途中からボーイズラブが始まり、気付いたら何故か男が好きという設定に変わってました(笑)。
たくちゃん:それ、面白い! 岸部一徳さんが言うには「主役じゃなくて3から5番目がオイシイ」らしいよ。例えば視聴率でも主役は様々な責任と重圧に晒されるけど、脇役は責任が少ないしむしろ「主役の横にいるあの人、面白い」って、業界内の目に留って仕事がどんどん来るんだって。
松島:そうなんですね。確かにライダーの共演者で仕事を同時に5つ掛持ちしている方がいました。
たくちゃん:本当に長く俳優やって行きたかったら、それもありだよね。でも、悪役から一転、仮面ライダーの主役になったよね?
松島:「仮面ライダードライブ」のシリーズ終了後の2017年4月1日のエイプリルフールに、公式アカウントから「『仮面ライダーブレン』2035年リリース!」というネタツイートが出たんです。すぐにツイートは消されたんですが、ファンの間で話題になって……。僕も悪戯半分で制作側に「あの話どうなりました?」って催促し続けたら、なんと本当に実現してしまったんです! 先日、東映特撮ファンクラブの独占配信ドラマとして「ドライブサーガ 仮面ライダーブレン」が配信されました。
たくちゃん:すごい! 自ら引き寄せたね。
たくちゃん:芸能界を目指したきっかけは?
松島:中学生の頃に見たドラマ「GOOD LUCK!!」の堤真一さんの役がカッコ良くて、漠然と憧れてました。その後、高校生になり17歳の時、アミューズの30周年オーディションを知って、宝くじ感覚で応募したら合格しました。今考えると俳優って誰でもなれるのかなって。
たくちゃん:いやいやいや、誰でもなれるわけじゃないから(笑)。芸能界で仲良い人はいるの?
松島:神木隆之介くんとは、アミューズの男子寮で3年間一緒に住んでいたので仲良しです。一緒に風呂にも入るし、家族みたいな感覚でした。
たくちゃん:風呂入ると深い仲になるよね。僕も先輩のはなわさんとサウナに行くよ。実はサウナ苦手なんだけどね(笑)。
松島:演技論とか芝居の話もするけど、彼は天才肌で子役出身で芸歴も長いから、話のレベルが高過ぎてついて行けない時があるんです。
たくちゃん:俳優デビューして最初の仕事って?
松島:俳優座劇場が初舞台です。裸の王様役でパンツ一丁のまま2時間ずっと舞台上に居るっていう……。
たくちゃん:へえ~! デビューからインパクトあるね。
松島:いろんな仕事をしましたが、一番プレッシャーを感じたのは中国ドラマです。ハリウッドでも活躍している国民的大女優のファン・ビンビンさんと差しで演技するシーンがあって。台本を1カ月前に貰い、語学学校で中国語を猛勉強したのに、出発の3日前にガラッと台本変更されたんです。もう必死で、ホテルで寝ずに覚えたけど、あの時初めて飛び降りたいと思いました(笑)。
たくちゃん:それ大変! よくやったね。
松島:中国のホテルではスイートルームと豪華な食事が用意されていたのですが、落ち着かないし全然寛げなかったです。必死に覚えて演じたんですが、完成した本編では僕のセリフは全部吹替えでした。
たくちゃん:あはは(笑)。でもその努力があったからこそ、いい画にはなったんだと思うよ。
松島:帰国してアミューズの本社へ報告に行ったら、次の台本を渡されたんです。それがなんとタイ語の台本で、ガク~ンと来ました。今度は同じ語学学校のタイ語コースに通いました。
たくちゃん:そのスキル、ぜひ旅行でも使わないと(笑)。
たくちゃん:いま映画も公開されてて、舞台も控えているよね。
松島:10月に上演される舞台「崩壊シリーズ『派』」は、観客を巻き込んで舞台が崩壊する人気喜劇シリーズで第3弾になります。映画の「明治東亰恋伽」は6月末から公開されてます。明治時代にタイムスリップしたヒロインが歴史上の偉人たちと出会い、次々に恋に落ちるというストーリーです。
たくちゃん:映画はイケメンキャストが8人いるけど、ヒロインは8回も恋するの?
松島:2011年にリリースされたモバイルゲームの実写化で、4月から放送されているドラマ版の最終話から物語のフィナーレまでが映画版です。僕の演じる実業家の岩崎桃介は、ヒロインと出会う数々のイケメン達のラスボス的存在の悪役ですね。
たくちゃん:悪役のオファーが結構、来るんだねぇ。話してるとすごく好青年なのに。
松島:以前、演出家の方に「まだ優しさがある、もっといやらしさを出していこう」って言われたこともあります。
たくちゃん:役にのめり込み過ぎて抜け出せなくなったことってある?
松島:そこまでのめり込んでみたいですけど、まだないです。ヒーロー映画の悪役は怖くてなんぼだなって思います。僕も爽やか系より、ドロドロ劇やクセの強い役で感情を発散してみたいです。
たくちゃん:「明治東亰恋伽」のファンの皆さんにメッセージありますか?
松島:ドラマ版から続くヒロインの恋の結末を楽しみにしていてください。自分の恋愛と重ねてドキドキ感を共有して欲しいですね。
たくちゃん:男子は、女子を口説くセリフの数々を勉強できるかも。キメゼリフは大事だよね(笑)。
爽やかさの中に、行動力やシャイな一面を覗かせる松島庄汰さん。意外にも、悪役が好きとのことで、対談中は悪役談義に花が咲きました。松島さんの芝居に真っ直ぐ取組む姿勢は、これからも数々の名キャラクターを生みそうです。たくちゃん曰く「男は年輪」。ひと仕事毎に年輪を重ね、俳優として成熟する姿を応援したくなりました。
Text: 櫻井実由莉
Photo: 石森 亨
ロケ地:渋谷スポーツ
ものまね芸人HEY!たくちゃんが、高田馬場で対談! 今回のゲストは、昨年結婚したばかりで、映画・舞台・CMと活躍する女優の平田薫さん。数年ぶりに会った彼女の変わらぬ魅力に大絶賛のたくちゃんが、この春公開の映画や『世界ふしぎ発見』のミステリーハンターとしての活躍、新婚生活に迫りました!
高田馬場駅から徒歩3分、シックな店内で繰り広げられる迫力満点のカクテルショーと名物ライスコロッケが人気のダイニングバー「Pia Cuore(ピアクオーレ)」にて、再会に会話が弾む二人の対談がスタート!
たくちゃん:久しぶりだね~、以前、ジモアで対談して以来だから5年ぶりくらい?
平田:そうですね、時が経つのって本当に早いですね。
たくちゃん:前に会った時より、人間的な魅力が増したというか…、目の奥にオーラを感じるよ。
平田:そう言っていただいてうれしいです! この数年間にあったことが出ているんですかね。
たくちゃん:芸能生活が長いのに、スレた感じ出てこないところがホント凄いよ!
平田:それ、見えてないだけかも。私って得なのかな(笑)。
たくちゃん:ミステリーハンター(TBS『日立 世界ふしぎ発見』のレポーター)になったんだよね。薫ちゃんは透明感があるからミステリーハンターが似合うよね。
平田:きっかけはディレクターさんが私の出演作を観て、声をかけて下さって…、ホント嬉しかったです!
たくちゃん:こないだは、イギリスに行ったんだよね?
平田:昨秋の初めてのレポートで、イングランドとスコットランドに10日間行きました。先輩方の話だと、秘境ではテント泊、車中泊、野宿もあるし、トイレ事情が過酷な国もあるそうで、「日本で当たり前の事が、当たり前じゃないから」っていうんです。それに比べて、私のイギリスロケは、ホテル泊で恵まれていました。たくちゃん:実は大変なんだねぇ。
平田:ミステリーハンターは喋り方が独特で、ナレーションもするのでボイストレーナ―と練習しました。英語は付け焼刃の勉強だったから、全然通用しなかったですけど(笑)。
たくちゃん:うちのラーメン店で、外国人客対応のために翻訳機のポケトークを常備しているんだけど、設定している間にお客さんに出て行かれちゃって、役に立ってないんだよね(笑)。
平田:アハハ! 私はイギリスで通訳さんが一時的にいなくなってしまった間、歴史学者の先生と、グーグル翻訳を使ってコミュニケーションしました(笑)。
たくちゃん:でもさ、数年したら、英語勉強しなくて済むようになりそうだよね(笑)。
たくちゃん:去年、結婚したんだよね。おめでとう! さっきからその指輪がずっと気になってだんだよ。キラキラ感が半端ない!でも、上品に静かに光ってる感じがとってもステキ。
平田:ありがとうございます! とても気に入ってます。
たくちゃん:お相手は一般の方? 結婚生活はどう?
平田:はい、結婚して良かったです。高校生で芸能活動始めたので、早くに親と離れて誰にも甘えられない自分がいたんですけど、ピュアな心のまま甘えさせてくれる人が見つかりました。
たくちゃん:凄い、そういうの大事! これからその魅力で仕事が来るね。吉瀬美智子さんって結婚、出産してから最強じゃん、そこを目指そうよ。
平田:本当ですか!結婚してからよい意味で丸くなったと自分でも思ってて、周りの方からも良くなったよね、と言っていただけると嬉しいです。
たくちゃん:食べ物とか生活は変わった?
平田:変わりました。健康に気を遣うようになったし、お酒の飲み方も大人しくなりました(笑)。ご飯を食べてくれる人ができて、週3日くらいはご飯を作ってます。と言っても、たいした家事はやってないですけど(笑)。
たくちゃん:いいね~、愛は人を変えるよね。披露宴はしたの?
平田:これからです。昨年11月に入籍した後に式場を探し始めてたら、どこも予約が埋まっていて。プロポーズ記念日に空いている式場があったので、そこに決めました。仏滅ですけど(笑)。
たくちゃん:仏滅だって大丈夫! 楽しみだね。
平田:でも、披露宴の準備でいろいろ決めるのは面白いんですけど、わざわざ来ていただいて、ご祝儀までいただくのが、なんだか申し訳なく思えてきちゃって……。
たくちゃん:エライね。「ご祝儀が申し訳ない」なんて言う芸能
人いないよ。なんとなく旦那さんがどんな方なのか見えた気がする(笑)。
平田:同い年で、兄妹みたいにわちゃわちゃやってます(笑)。
たくちゃん:同い年だったんだ! どうやって出会ったの?
平田:友人の紹介なんです。親友が小学校時代の友達と交流している場に呼ばれて、彼と出会
いました。
たくちゃん:急に僕の事で申し訳ないけどさ、近く結婚相談所に行こうと思っててさ(笑)。
平田:それ、いいかもしれないです。最初からお互いの好みが分っているから、早くまとまりそう(笑)。
たくちゃん:なんか面白いかな~って。ニュースに「Hey!たくちゃん、お見合い結婚!」って出たら面白くない? 芸能界でお見合い結婚って聞かないし。
たくちゃん:映画『夏の夜空と秋の夕日と冬の朝と春の風』がもうすぐ公開だよね。
平田:はい、全国公開は6月以降です。春夏秋冬をテーマにした4作のオムニバス作品のうち、私は春の物語に出演します。
たくちゃん:市原隼人さんと夫婦役でしょ。
平田:夫婦になっちゃいました! ちょっと前に親友が市原さんと舞台で夫婦役をしていたのを観た直後にキャストされたので、なんかご縁だなって思います。私は余命が短い役で。向井宗敏監督とは以前お仕事させて貰ったのですが、私が結婚したのを知って「結婚した今だから、いろいろ感じられて演じられるんじゃない?」って声をかけてくれました。すごく嬉しかったですね。
たくちゃん:凄いね! 余命っていうぐらいだから、最後は……そういうことだよね?
平田:アハハ! それは観てのお楽しみで。役柄上死期が迫っているので、減量して10日間で4キロほど落としました。福岡のロケ地入りしてから、全然食べないようにしたから超空腹で。ロケ地近くのボートレース場に6時間くらい居て、熱狂していたら空腹を忘れられました(笑)。
たくちゃん:いいねぇ(爆笑)。
平田:食べていないから元気がない上に、メイクさんにも顔を作ってもらって、自然と死にそうになりました(笑)。
たくちゃん:いやぁ、演技に真正面から向き合ってるよね。
平田:結婚したばかりで夫を残して死んじゃったらどうしようって、現実を重ねて考えると涙が止まらなくなっちゃいました。素の私は死ぬ覚悟が出来ていないから感情が混乱しちゃって、こんな風に気持ちが動くものなんだって愕然としました。
たくちゃん:30代の既婚の女性として、仕事やプライベートで目指したいことってある?
平田:年齢に相応しいことに、挑戦していきたいです。ナレーションの仕事やお芝居も磨いて、ミステリーハンターも長く続けていければといいなぁ~と。
たくちゃん:大丈夫! 続いて行くって。薫ちゃんは、真っ白いキャンバスだから、すぐに誰かが描いてくれるよ。
平田:だといいな~。自分に合った仕事を、もっと模索したいです。たくちゃん:結婚のタイミングとかもバッチリだと思う。ミステリーハンターがきっかけでタレント寄りになるの?
平田:以前から、旅番組のレポートは結構していたんです。でもバラエティ番組のひな壇は向いてないと思います(笑)。
たくちゃん:あれは大変だよ。前に前に出て行かないといけないから。ところで、副業はしないの?
平田:興味はあるんですが、アイデアがなくて、やりたい事もはっきりしなくて……。売れっ子なら名前で勝負できるのかもしれないですけど。
たくちゃん:いやいや、僕もいろいろ研究してるけど、例えば飲食店は、もう名前だけじゃ勝てないよ。複数店舗展開じゃなくて、1店舗“タレント本人がちゃんとお店にいる” “インスタで料理を魅せる”みたいな努力が生き残る傾向だね。
平田:本業と同じ力をかけないとダメですよね。たくちゃん:銀座のクラブも最近は何軒も店を持たずに、1店舗をしっかりやるのが主流らしいよ。
平田:さすが詳しいですね!
たくちゃん:薫ちゃんは芸能界の上流のカラーだから心配ないよ。物件でいうなら新築だもん、僕はリフォーム物件だからさ(笑)。
平田:ハハハ、そんなことないです。
たくちゃん:最後に読者にメッセージを。
平田:今後とも新しい挑戦をして行きますので、ぜひ応援お願いします!
久しぶりに再会した平田薫さんの透明感のある魅力と謙虚さに大絶賛のたくちゃん。結婚を機に役者としての幅が広がった彼女に、さらなる活躍を願って熱く語るうちに、気づくと副業の話題で盛り上がりました。今後は、新しい平田薫さんの顔が見られそうで楽しみです。
Text: 櫻井実由莉
Photo: 小嶋文子
ロケ地:Pia Cuore